後遺障害等級12級の慰謝料のご相談

交通事故で後遺障害が残った場合、適切な後遺障害等級の認定を求めて自賠責保険に後遺障害の申請を行います。

そして、自賠責保険にて後遺障害の等級認定がなされた場合、等級に応じて自賠責保険会社から一定額の保険金が給付されます。

自賠責保険から給付される金額は等級ごとに設定されておりますが、１２級の場合は、計２２４万円の保険金が給付されます（内訳は、後遺障害慰謝料が９３万円、逸失利益が１３１万円です。）。

もっとも、上記の自賠責保険からの支払いがすべてではありません。

自賠責保険は、被害者を救済のために強制加入とされている最低限の保険であり、その支払い内容も最低限です。

従って、仮にその事故について裁判所に裁判を起こした場合に認められる金額と比較すると、低額であることが多いです。

そして、自賠責保険からの支払いでは足りない場合は、自賠責保険からの支払いを超える部分を、相手方（相手方加入の任意保険会社であることがほとんどです）に請求する必要があります。

しかしながら、相手方が任意保険に加入していたとしても、任意保険会社は、自賠責保険金と同額の提示をしてくることが少なくありません。

１２級の事案であれば、２２４万円という提示です。

任意保険会社も、なるべく支払いを抑えようとしてしまう傾向にありますが、致し方ないところでしょう。

しかしながら、被害者としては、保険会社側の都合で、適切な金額よりも低い金額で示談すれば損をしてしまうことになるので、保険会社からの提示が適切な金額なのかは、しっかりと確認する必要があります。

自賠責保険から後遺障害等級１２級が認定された場合、弁護士が使用する裁判基準では後遺障害慰謝料として２９０万円が目安です。

すなわち、裁判基準では、後遺障害の賠償項目のうち、後遺障害慰謝料だけでも、自賠責保険からの支払分である２２４万を超える金額を請求できることとなります。

これに加え、後遺障害の賠償項目は後遺障害慰謝料だけではなく、労働能力が低下した場合には後遺障害逸失利益もありますので、更に請求できる可能性があります。

従って、自賠責保険からの支払いのみでは１００万円を超える金額の損をしてしまう場合があることになります。