仕事中に交通事故に遭った場合は労災保険を使うべきですか？
- 最終更新日：2022年4月11日
１ 交通事故に対する労災保険の使用
仕事中や通勤中に交通事故に遭った場合は、労災保険を使うことができるのでしょうか。
通常、交通事故に遭った場合は、当面の治療費などは加害者側の任意保険会社や加害者側の自賠責保険が負担していきます。
そして、国の機関内では、交通事故の場合は労災保険より自賠責保険を優先するという取り決めがなされております。
もっとも、仕事中や通勤中の交通事故であっても、労災保険を使うことができます。
２ 交通事故で労災保険を使用するメリット
⑴ 過失割合で揉めている場合の治療費などの支払い
交通事故に遭った場合は、加害者側の任意保険会社が症状固定日まで治療費などを負担し、後遺障害申請や示談・裁判を行い、解決していきます。
もっとも、加害者側の任意保険会社と過失割合について揉めているケースや、加害者が無保険であるケースなどは、被害者側が治療費を立て替えていかなければならないことがあります。
最近は、自転車が加害者になる交通事故のケースにおいて、加害者が保険に加入していないことが多いです。
したがって、通勤中に交通事故に遭ったものの、過失割合で加害者側の保険会社と揉めていて、治療費を支払ってもらえないケースなどは、原則として、労災保険を使っていくべきでしょう。
ただし、労災保険から既に支払われた金額がどのように既払い扱いされるのかについては、判例上、健康保険を使用したケースと異なる考え方が採用されています。
そのため、労災保険を使った方がよいかどうかについては、まず、弁護士にご相談していただいた方がよろしいと思います。
⑵ 特別支給金の受領
また、労災保険を使用した場合は、特別支給金という保険金を受領することができます。
通常、自賠責保険や労災保険などが支払われた賠償金・保険金は、損害の一部の賠償を受領したことになるので、損害額から差し引かれることになります。
ところが、特別支給金に関しては、そのような扱いがなされていませんので、この点も、労災保険を使用するメリットの１つになります。
３ 通勤途中で交通事故に遭われた方は弁護士にご相談ください
このように、労災保険を使用するか否かは、他の保険との関係を考えた上で決定すべきですので、ご自身で悩まず、弁護士に相談することをお勧めします。
当法人には、交通事故について詳しい弁護士がいますので、通勤途中に交通事故に遭われた方もまずはご相談ください。
弁護士法人心 名古屋法律事務所は名古屋駅から徒歩２分の場所にありますし、交通事故のご相談は電話相談もしていただけますので、お気軽にご利用いただけます。
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